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台風に続いて地震続発す 天災地災不安募りて (10月23日)(土)

 新撰組の近藤勇は、東京・板橋で横倉喜三次の介錯で処刑された。
 岐阜岡田藩の武術指南役だったが、横倉は介錯の賞金を全てつぎ込んで藩主や自分の菩提寺から僧侶を呼んで、手厚い法要を営んだと言う。
 お互いの武人同士であり、剣士として心が通じたものらしい。
幕末の剣士の心意気が感じられて気持ちが良い。
 
 映画の山田洋次監督が藤沢周平の「たそがれ清兵衛」についで「隠し剣、鬼の爪」を創った。
 山形県鶴岡市が、藤沢の故郷であり、庄内の風景がふんだんに作品には登場する。
 小説なんていうものは、10ページも読むと、だいたい出来不出来が分かるものだが、映画だって同じである。
 私は公開前に「隠し剣、鬼の爪」を見せてもらった。
 
 雪深い北国、海坂藩の下級武士・片桐宗蔵。冒頭居間で飯を食うシーンがある。
 宗蔵、母、妹、妹の婚約者の若侍である。手伝いをしているのは百姓娘・きえである。
 武家屋敷、土間、かまど、囲炉裏、炭火、鉄釜、茶碗、箸など道具ひとつひとつがおろそかでなく、神経が良く行き届いている。
 映画のつくりが丁寧であり、カットカットの隅々にまで、監督の息使いが感じられるのである。
 
 鶴岡の高坂に藤沢周平の生誕の地の石碑が立っていて、近くには田んぼが拡がっていて、遠くには「臍曲がり新左」のも登場する金峰山(小説ででは伊吹山)が見られる。金峰山神社は「三月の鮠(はや)」に出てくる。
 宗蔵は一見うだつのあがらない青年武士であるが、無外流の剣士である。
 
 きえの世話でつつましく生きているけれども、身分が違う。藩への謀反事件で処罰された狭間弥市郎が脱獄する。彼は昔道場で剣の業を競った仲間であった。
 藩からその追っ手を命じられて・・・と言う具合で、「たそがれ・・・」と似たような立ち場に立つことになる。
 
 きえは油問屋に嫁入りするが、やせ細ったきえに出会う。雪の中、暗い顔をしたせつな気なきえを、宗蔵は見送る。
 最後には、油問屋に乗り込んで強引に病身のきえを背負って取り戻す場面も映画にはある。きえ役の松たか子が良い。宗蔵は永瀬正敏。
 余韻が残る場面が続いて、東北の風景がとても行く描かれて作品である。
 
 11時 國際政経懇話会に出席する。(全日空ホテル)13時開会 講演会 14時30分 分科会 16時 全体会議 17時30分に中座させてもらって、サントリーホールへ行く。
 18時前に地震が発生して、読売日響フィルの演奏会が遅れた。19時15分頃になって、ようやく開演。
 
 指揮 ゲルト・アルブリヒト「ヤナーチェク生誕150年記念」『主よ吾らを哀れみ給え』『カンカータ・主の祈り』『グラゴール・ミサ』ソプラノ リヴィア・アーグ メゾソプラノ 坂本朱 テノール ルドヴィット・ルーダ バリトン 三原剛 合唱 国立音大 オルガン エドワード・ノルマン ハープ 井上美江子 20時50分頃に終了して解散した。
 アナ・グレイブスと懇談(全日空ホテル)23時30分過ぎに終了。
 
 TVでは、夜中まで新潟県中部の地震についての報道が続く。死者が出て被害が報道されていた。

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