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未完成ムーティに聴く余韻有り 音楽は和也夏終わる (09月01日)(水)

 良い酒を飲むと後の気分がさらっとして良い。良い音楽もそうである。
 昨日、ベルリオーズの「幻想交響曲」を聴いた。ベルリオーズ(1803-69)の有名な代表作だが、ベートーヴェンの影響が見られる。
 ベートーヴェン(1770−1827)の連続演奏会で聴いた交響曲に大きな衝撃を受けて、彼は「自分もベートーヴェンの後を継ぐような作品を作ろう」と考えたと言う。
 
 スミッソンと言う女優に異常なほど恋慕した挙句に書いたのがこの名曲だと言う。
 一方的な恋愛で、ベルリオーズは相手にされなかったが「若い芸術家が失恋して阿片自殺を図るが、薬の量が足りなくて、死に切れずに、次々に奇怪な悪夢を見る」と言う『幻想』によって描かれた曲である。
 
 第一楽章の「夢」と「不安」、第二楽章は「舞踊会」の光景、第三楽章「野の風景」はベートーヴェンの「田園」を思い出させる。
 第四楽章「断頭台への行進」は恋人を殺して死刑になると言うベルリオーズの「幻想」、最後の第五楽章は「自分の葬儀」に集まった魔女たちの宴「ワルプルギスの夜の夢」でフィナーレを迎えて、聴き終わるとがっくりと来るようなクライマックスである。
 
 朝から猛暑が戻ってきたようだ。電話が10数本掛かってきて、対応していると10時過ぎた。最高気温は32度C以上になった 
 10時 案件があって要談(区内) 13時 島村事務所の若林氏、吉川氏、須賀さんさんを訪ねていろいろと話を聴き資料を貰う。
 藤原佑好氏と終わってから打ち合わせする(平井)
 17時 全日空ホテルの寿司「乾山」に行く。六本木周辺に来るとここに立ち寄る。
 19時 リッカルド・ムーティ指揮 ミラノ・スカラ・フィル モーツアルト「フルート協奏曲第二番」 シューベルト「未完成」 チャイコフスキー「交響曲第五番」
 
 ムーティ(1941−)はさすがに堂々としていて貫禄がある。1941年ナポリ生まれで、今や「新帝王」と呼ばれている。
 73年にはロンドン・ニュー・フィルの首席指揮者、80年からフィラデルフィア管弦楽団音楽監督、87年にはスカラフィルの首席指揮者とスカラ座の音楽監督などを歴任した。
 
 モーツアルト(1756−91)の「フルート」はソロ・フルートのフォルミザーノ(1974−)の演奏が美しかった。
 シューベルト(1797−1828)は、31歳で1828年に亡くなり、ウイーンの中央墓地にベートーヴェンに右側に葬られている。数年前、私もここを訪れて感動した。
 「未完成」は死後37年も経ってから、1865年に発見されて、初演された世に名高い名曲である。
 「あたかも、地下の世界から湧き上るように・・・」と言われているように、神秘的にして叙情的、ロマンチックな詩情こぼれんばかりであった。
 
 チャイコフスキー(1840−93)の「第五番」は、本人が「失敗作だ」と語ったと言うが、現在では、彼の残した交響曲のなかでも、特にロマンチックな曲として有名である。
 第四楽章のエネルギッシュの盛り上がりが壮大で、チャイコフスキーの人生の凱旋歌のようだった。
 スカラフィルは力強くて、いわば音楽の故郷イタリアの最も優れたエリート集団である。
 
 拍手のアンコールに答えて、ムーティーはヴェルディの短い曲を日本の聴衆に敬意を表してプレゼントしてくれた。
 全日空ホテルのシャンペンバーで、一服した。非常に豊饒な夜だったが、夜の闇に残暑があった。
 
 ●未完成ムーティに聴く余韻有り 音楽は和也夏終る 

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